2015-01-11 19:50 | カテゴリ:アート
ジャンル:ニュース テーマ:フリーメイスンリー
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Kessel, Jan van (painter), Flemish, 1626 - 1679
Vanitas Still Life
c. 1665/1670
oil on copper
overall: 20.3 x 15.2 cm (8 x 6 in.)
Gift of Maida and George Abrams1995.74.2

まあなんともFacebookとWashington D.C. National Gallery of Artに完全に依存したブログ記事なわけですが、ヴァニタスという、まあメメントモリの意味の髑髏や虚栄を意味するシャボン玉、人生の短さを象徴する砂時計を象徴として含んだ、ラテン語で虚栄という意味の静物画という事だそうです。バラや蝶もそれらの象徴という事で、これはまさにヴァニタスの典型的な作品という事のようです。作者のヤン・ファン・ケッセルという方は日本語のWikipediaはありませんでしたが、英語版ではあり、ピーテル・ブリューゲルのお孫さんという事で、フランドル絵画の画家一族の一人であるそうです。デューラーの寓意画もそうですが、宗教改革後の北方ドイツ、フランドル地方でプロテスタントと共にこういう寓意画、象徴画が非常に作られたという事であり、それらがフリーメイスンリーのシンボリズムの源流であるという事なのだと思います。以前よりヘッダーにも使っているブラザーポール・セザンヌのメメントモリの絵もそうした静物画の歴史の中での一つという事なようです。ピーテル・ブリューゲルもバベルの塔やその他フランドル地方の農民の祭りや聖書の逸話を群像画で描く画家で、教科書にも必ずあるかと思います。ニコラ・プッサンなどのカトリック圏では宗教や戦争をテーマとした歴史画というそうで、象徴画である事は共通なのでしょうが、若干異なるという事のようです。
Jan_van_Kessel_-_gulden_cabinet.pngJanvanKessel.jpg
いずれにしてもワシントンナショナルギャラリーへの寄贈された収蔵画ということで、ファン・ゴッホの白バラではないですが、フリーメイスンリー大国のアメリカの最高の美術館で収集された作品という事で、まあフェルメールの象徴画ではないですが、完全にそういうのに依存した内容という事でしょうか。

ちなみに全く関係ありませんが、アメリカの美という所でしょうか、現在横浜美術館ではホイッスラー展を開催していました。私も3度目くらいの横浜美術館でしたが、良く見るとブラザーサルヴァドール・ダリの作品を中心に象徴画や象徴を取り込んだ塑像が多数ありました。ブラザーダリのものはやはり大東社系という事で、下げ振りのシンボルが多かったと思います。ホイッスラーはフリーメイスンかどうかは分かりませんが、日本の浮世絵からのインスピレーションという事でありがちではありますが、ボストン美術館を中心とした作品群で、アメリカの美という感じであったと思います。新しくできた三菱地所の明らかにMark Masterを意識したMark isも目の前にできて、横浜みなとみらいの新旧のフリーメイスンリーの並びもなかなかこれまでにない充実ぶりですし、以前にこのブログで挙げた2つの新しい結婚式場の風景も壮観です。最近の美術館の傾向である、売店の売る気満々という感じではないところがまた横浜らしくて、のんびりするには良い雰囲気になっていました。

ちなみにジェームズ・マクニール・ホイッスラーですが、7月11日生まれで7月17日没という事で、どうもフリーメイスンのようです。以前もオルセー美術館のところで触れています。ちなみに7月17日はUGLE結成前の古代派のグランドロッジの結成した日という事だそうです。アメリカでも古代派と近代派が独立時期に激しい派閥争いをしていたという事なので、ブラザーホイッスラーの所属したロッジが古代派の流れをくむものであったという事なのかもしれませんね。