2012-10-27 14:41 | カテゴリ:イングランド
ジャンル:ニュース テーマ:フリーメイスンリー
ああ、東は東、西は西、二つが共に出会うことはない、/大地と空とが神の大いなる審判の座の前に立つに到るまでは。/しかし、東も西も、境も、人種も、生まれもない、/地のそれぞれの果てから来た二人の強者が顔を合わせるそのときには。--ラドヤード・キップリング「東と西のバラード」

Oh, East is East, and West is West, and never the twain shall meet,
Till Earth and Sky stand presently at God's great Judgment Seat;
But there is neither East nor West, border, nor breed, nor birth,
When two strong men stand face to face, though they come from the ends of the earth!

ああ、東は東、西は西、二つが共に出会うことはない、/あなたが天文学者が扱った子午線の地を訪れるまで、
/しかし、東も西も、境も、人種も、生まれもない/少数の旅人が真のシンボルの意味を知り、それらが地上で最も価値があると考えるときには。

Oh, East is East, and West is West, and never the twain shall meet,
Till you visit the place of the meridian that astronomers treat;
But there is neither East nor West, border, nor breed, nor birth,
When a few travelers recognize true symbol meaning, so they value them the best on the earth!

完全なダジャレですがブラザーキップリングの詩の意訳とも改変ともとれるものを作ってみました。
子午線のシンボルというのは実物を目にするとなんとも非常に象徴的で、感慨深いものでした。東西冷戦の終結や西洋や東洋といった言葉が当たり前になった現代で、そのまさに厳密な意味での地球を東と西に世界を分けている線というのは、それが持つ地理学的な意味だけでなく、それらが世界を分けている、東か西か、敵か味方か、勝者か敗者かと分けているというそういう事も含めて分けている線、分ける判定をするのがこのロンドンの地にあるという感慨を持つものでありました。それは言い換えればそういう物事を分ける線、判断基準というものが常に象徴であって、自分の中にあり、その線というものを自分の中に持てるという意味にもなろうかと思います。シンボルというものは偶像ではなくあくまで教訓を象徴するものであり、そのシンボルの意味するものが常に自らに存在する事を確認するための道具であり、大事なのはそれらシンボルの意味する事を理解しその中で自分自身をコントロールして高めていくのだという事だと思います。

さてまあややこしい話はさておき、それくらい誰でも感慨を持てる象徴的な地であり、それくらいそういう天文学者、フリーメイスン達の歴史を簡単に感じられる地というのがグリニッジ天文台であったのだと思います。
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プラネタリウムがあるのですね。面白そうですが、時間が無いのとお金を持っていないのとがあるのでちょっと立ち寄れません。
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クイーンズハウスと海軍大学を見下ろす光景です。完全に馬術の会場が邪魔になってしまっています。美しい光景はフリッカーの画像でお楽しみください。こういう中途半端な感じが実際の旅です。
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ジェームズ・ウルフという陸軍の軍人のようですが、七年戦争や、カナダでの戦争で活躍した方のようです。恐らくフリーメイスンだと思われます。
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子午線があります。実はこれは入場料を払う前に柵の間から撮ったもので、入場料が1000円くらいだったかと思います。皆単に子午線の上をまたいだ写真を撮りたいがためだけに入場料を払う感じでした。
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で、まあカードで入場料を払ってこんな感じです。
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風見鶏が変わった形をしています。
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初期の望遠鏡でしょうか。
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ブログのヘッダーにも使っていますが、わざわざ子午線上に望遠鏡が存在します。ここの観測所の結果が世界最良最高のものであり、世界の基準であるという象徴なのでしょうが、そういう時代があったのでしょうね。しかし子午線上で観測する意味というのはちょっと良くわかりません。単純に当時最も良い望遠鏡がある場所を子午線にしたというのが実際なのかもしれません。
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懐中時計や砂時計の展示があります。ほとんどの人は中を見ていません。イギリス人のリピーターが多いのでしょうか。かなり貴重な展示と思われました。私もだいぶフリーメイスンリーのシンボルが入った時計を持っていますので、非常に興味深かったですが、じっくりと見る時間も無く大急ぎで周りました。フリーメイスンリー関連のグッズではやはり過去において懐中時計の類が最も好まれた歴史もあるようです。Dudleyの時計などがワシントンの展示ではありました。天文観測や気象観測において正確な時間の記録というものは重要であり、またそういうブラザーフックのねじまき時計から始まるフリーメイスンの時間に対する嗜好というものも反映されているものかと思います。砂時計はそのままフリーメイスンリーのシンボルであり、それは転じて時計の意味というところにも反映されるかと思います。グリニッジ標準時が時間の基準であり、それに関する展示であると思われます。
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たしか螺旋階段を上るとこの28インチ望遠鏡がありました。床がチェッカー模様になっていてまあそれだけ最初の王立天文台として最近まで観測を続けた、力を入れた象徴なのだと思います。恐らくテレビ画像が現在この望遠鏡で観測できる図というものなのだと思います。ウィキペディアによれば1990年まで観測していたそうです。
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